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大自然を味わうトレーラーハウス泊で、地域を盛り上げる。|株式会社アースボート代表取締役 吉原ゴウ

大自然を味わうトレーラーハウス泊で、地域を盛り上げる。|株式会社アースボート代表取締役 吉原ゴウ

群馬県利根郡みなかみ町にある「群馬みなかみほうだいぎスキー場」は、2021年より、オープンハウスグループのグループ会社である株式会社みなかみ宝台樹リゾートが運営しています [オープンハウスグループのみなかみ町での取組み]。このスキーリゾートのゲレンデ内に2025年1月、株式会社アースボートが展開するプライベートサウナ付きトレーラーハウス「Earthboat Minakami Hodaigi」がオープンしました。
アースボートは現在、みなかみ町を含め、全国7カ所に「Earthboat」と呼ばれるトレーラーハウス型の宿泊施設を展開。キャンプよりも快適で、ホテルよりも自然を肌で感じられる、新しい滞在型の体験が注目を集めています。本記事では、同社の代表取締役 吉原ゴウさんにインタビュー。Earthboatの魅力や、吉原さん自身の起業に至る道のりや信念、そして今後の展望などについてお話を伺いました。
(2025年2月取材)

  • 吉原ゴウ

    1982年、長野県信濃町生まれ。株式会社アースボート代表取締役。Web制作会社LIGを創業し、業界を牽引。その後、実家が営んでいた長野県野尻湖の宿泊事業を承継し、宿泊ビジネスの可能性に興味を持つ。新たな挑戦として立ち上げたEarthboatプロジェクトを、現在、全国7カ所で展開し、地方創生の新たなモデルを提案している。

    1982年、長野県信濃町生まれ。株式会社アースボート代表取締役。Web制作会社LIGを創業し、業界を牽引。その後、実家が営んでいた長野県野尻湖の宿泊事業を承継し、宿泊ビジネスの可能性に興味を持つ。新たな挑戦として立ち上げたEarthboatプロジェクトを、現在、全国7カ所で展開し、地方創生の新たなモデルを提案している。

1泊4~5万円を出せるトレーラーハウスはなかったから自分でつくった

―Earthboatとは、どのような体験を提供する宿泊施設なのでしょうか?

Earthboatは、広大な自然を肌で感じながら、快適に過ごせる宿泊体験を提供しています。豪華な食事やおもてなしを用意したラグジュアリーなサービスを用意したリゾートではなく、キャンプ体験のアップデート版。お客様には、美しい景色を眺めたり、満天の星空を楽しんだりと、日常では味わえない特別なひとときを過ごしていただきます。

この体験を最大限に味わってもらうために、Earthboatは現在、全国7カ所の広大な自然に囲まれた場所だけに展開しています。宿泊拠点であるトレーラーハウスだけでなく、周囲の大自然も含めてEarthboatの一部。広大な自然の中に浮かぶ小舟のような存在でありたいという思いから、この名称が生まれました。

―宿泊施設がトレーラーハウスであることがユニークですよね。なぜこのスタイルを選んだのでしょうか?

僕たちはEarthboatを全国に広めたいと思っています。そのためには、拡大しやすいビジネスモデルにする必要がありますよね。そう考えると、いわゆる「館」としてホテルや旅館を建てるのはコストもリスクも高いと判断しました。トレーラーハウスなら、大規模な建設を必要とせず事業をスタートできる。さらに、お客様自身が自然の中で過ごすスタイルなので、設備やサービスを最小限にしても満足度が高い。少子高齢化が進む中、人手不足の問題はこれからも避けられないはずです。これからのサービス産業は、いかに無人化、省人化できるかがカギになると思っています。

それに、トレーラーハウスの大きなメリットは動かせること。今、地方ではかつて建てられた別荘やペンションなどが廃墟になって問題視されていますよね。トレーラーハウスなら、もしその場所で事業がうまくいかなくなっても、別の土地へ移動して新しく事業を展開できる。ビジネスを推し進めるにあたって、とても合理的な形なんです。

―トレーラーハウスではあるものの、サウナも完備されていますし、内装もとてもおしゃれですよね。

実は、現在のトレーラーハウスを作る前に、全国各地のトレーラーハウスメーカーを見て回りました。でも、1泊単価4~5万円の価値を提供できるような世界観を持つものには出会えなかった。それで、自分で作ってしまおうと考えたんです。

道路を牽引して移動させるトレーラーハウスなので、道路交通法に則ったサイズでなければいけません。Earthboatは内寸だと22平米ほどで、都会のワンルームくらいの広さしかないんです。そこに大人3人(定員)が泊まれる空間と、キッチン、トイレ、シャワー、そしてサウナまで収めています。非常に頭を悩ませて効率的な設計をしました。ここまでこだわって作っているトレーラーハウスは、他にはないと自負しています。

―Earthboatは、地方創生にも寄与するビジネスだと思いますが、その点についてはどうお考えですか?

Earthboatは地方で眠っている遊休地を活用できるビジネスモデルです。僕たちの拠点がある長野県の黒姫は、トレーラーハウスの目の前に小さな池があるんです。実はそこは、長い間使われていなかった農業用のため池。360度、森に囲まれた神秘的な場所なのですが、アクセスも悪いしホテルやペンションを建てるにはリスクが高い場所でした。けれど、Earthboatは、ため池の水辺という特性を活かし、静けさに包まれた特別な滞在を提供できます。活用が難しかった土地を魅力的な観光資源へと転換し、新たな人の流れを生み出すことで、地域創生に貢献できるんです。

このような土地が日本全国にまだまだ多くあります。でも、それらを宿泊ビジネスとして成立させるには、収支のバランスが取れ、継続的に運営できる仕組みが必要です。Earthboatならこうした遊休地を活かし、持続可能な宿泊施設として運営するための解決策を提供できると考えています。

Earthboat Village Kurohime

少しでも興味があれば、すぐにやってみる。そうすれば毎日がアップデートされる

―Web制作会社LIGを起業し、社長として活躍していた吉原さんが、なぜキャリアチェンジしてEarthboatを始めたのでしょうか?

起業当初は、これからどんどんITが盛り上がるだろうとワクワクしながら仕事をしていましたが、会社を15年ほど続ける中で、ITに対する興味がだんだんと薄れてきてしまって。そんな気持ちのまま続けても、自分自身が会社に対して価値を提供できないだろうと思いました。そんな時、一緒に経営を続けてきたメンバーが見かねて、「ゴウさん、そろそろ引退したらどうですか」と言ってくれた。なかなか創業者にそんなことを面と向かって言えないと思いますが、いい関係性を作れていたからこそ、そう言葉をかけてくれて。それで辞める決断をしました。

自分の興味が「田舎」や「自然」に移っていたこと、前職時代に野尻湖にある実家が営んでいた宿を事業承継して、宿泊ビジネスにおもしろさを感じていたこともあって、この道を歩むことに決めました。

―Earthboatを始める際に、重視したことは何でしたか?

向こう10年は興味を抱き続けられるテーマで、ビジネスをやろうと思いました。もう1つは、社会課題を解決でき、なおかつ産業自体が伸びていくところで勝負しようと。田舎の可能性を伸ばすことは、今後大きな社会テーマになるでしょうし、インバウンドもますます増えて盛り上がるだろうと考えました。それに、東京に一極集中している現状や、テクノロジーが進化していく方向性に対してのカウンターという意味でも、価値は出てくるだろうと思いました。

―20代での起業もそうですし、Earthboatの起業もそうですが、吉原さん自身、他人とは違う道を突き進んでいますよね。一方で、自分の道を見つけられずにいる人も多いですが、そうした人に向けたアドバイスはありますか?

僕は「やってみたい」「ワクワクする」と思うことだけをやってきました。そこに嘘はつきたくないし、僕の性格上、そこを曲げると続かないんです。ただ、確かに何に熱中したらいいのかわからない人もいますよね。僕が思うのは、「やりたいこと」がないんだったら「できること」をやるのが一番いいのではないかということ。「できること」ならストレスなく取り組めますよね。その「できること」を続けるうちに、深掘りしたいと思えることに出会えるかもしれません。

それと、素直になることも大切だと思います。少しでも興味があると思ったら、小さなことでもすぐにやってみる。僕はそれがすごく得意で、何にでも手を出して、そこから自分に合いそうなものが選別されていくんです。「やってみたけど、すぐやめた」なんてこともたくさんありますよ。

―吉原さんのように何かに挑戦するモチベーションは、どうしたら生まれるでしょうか?

始まりは好奇心だと思います。でも、好奇心だけでは何も生まれなくて、行動がセットになって初めてモチベーションが生まれてくる。これは反復練習のようなものですね。例えば、僕は料理が好きなんですが、「今まで作ったことのないメニューにチャレンジしてみよう」と決めたら、その日のうちに食材を買って、やってみる。そういう小さなことを積み重ねられるかどうかが大切だと思います。うまくいってもいかなくてもそれが経験になり、できることが増えることで、さらに興味が広がっていきますから。

冬以外も楽しめるスキー場へ。地域の魅力を活かし、一年を通して人が訪れる施設をつくる

―群馬みなかみほうだいぎスキー場に「Earthboat Minakami Hodaigi」をオープンしましたが、この拠点の魅力はどんなところでしょうか?

何よりも、スキー場の中腹に位置し、他では味わえない特別な滞在ができることが魅力です。お客様はスノーモービルでEarthboatまで送迎されるのですが、その移動自体が非日常的な体験になっています。実は、Earthboatをやろうと決めた時、真っ先に思い浮かんだのがスキー場だったんです。だから、いよいよ念願が叶って特別な思いを抱いています。

それに、ここを運営してくれている群馬みなかみほうだいぎスキー場の皆さんのホスピタリティの高さと前向きさには、心を打たれます。4年前に引き継いだスキー場を「自分たちが良くしていくんだ」という強い気持ちを持って運営されていて、その熱意がこの場所の魅力をさらに引き立ててくれていると感じますね。

Earthboat Minakami Hodaigi
Earthboat Minakami Hodaigi

―「Earthboat Minakami Hodaigi」によって、みなかみにどんな変化がもたらされることを期待しますか?

みなかみ町は、ラフティングやキャニオニングなど川のレジャーが盛んな一方で、スキー場の夏場の活用が課題になっています。これは全国のスキー場にも共通する問題で、スキー人口の減少に伴い、1年のうち冬季の4カ月しか収益を生まないビジネスモデルのままでは厳しい。「Earthboat Minakami Hodaigi」によって1年を通して楽しめる場所へと変えていき、スキー場の新たな可能性を示すモデルケースになればと思っています。

―みなかみ宝台樹リゾートを含め、オープンハウスグループに共感する点はありますか?

群馬はオープンハウスグループの荒井社長の故郷で、地域を盛り上げたいという想いで事業を展開していると聞きました。僕自身、地元の長野を盛り上げていきたい気持ちが大きいので、その点にとても共感します。Earthboatも地元に対して熱量がある人たちと一緒にやっていきたいですし、オープンハウスグループが今後、群馬やその他の地方を盛り上げることに取り組むのであれば、ぜひ僕たちと一緒にやっていただけたらうれしいですね。

―今後は、どのような展開を考えていますか?

全国展開を視野に入れていますが、単に拡大するだけでは、どこに行っても同じ体験になってしまい、特別感が失われます。だからこそ、拠点ごとの自然環境や土地の特性を活かし、より深いサービスや新しい楽しみ方を生み出すことが重要だと考えています。例えば、敷地内にハーブ園を設けて、そこで採れたハーブを蒸留してサウナのロウリュ用のオイルを作るとか。

それともう1つは、Earthboatに備わっているサウナの本当の価値をしっかりと伝えて理解してもらうこと。「流行ってるからサウナを付けたんでしょ」と言われがちですが、そうではないんです。Earthboatの最大の魅力は、自然環境の中での滞在体験です。しかし、天候によって快適に過ごせる時間が制限されてしまうこともあります。でも、サウナに入れば寒い日でも長く外の時間を過ごしてもらえる。雨の日でも気にせず外遊びをして、サウナで温まればいい。暑い日は水風呂を活用すれば、快適です。より外の時間を楽しむためのサウナであって、決して流行に乗っているわけではない。キャンプにおけるサウナの可能性をもっと広めていきたいですね。

誰かの「かなえたい」を応援したい。

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