オープンハウスグループがサポートする、Podcast番組『磯山さやかのラジエール〜みんなのやる気を応援したい〜』(ニッポン放送)。MC磯山さやかさんが毎回、夢に向かって頑張るZ世代ゲストを迎え、「応援」や「挑戦」にまつわるストーリーをお聞きしています。本記事では、番組内では聞ききれなかったアナザーストーリーをご紹介!第7回のゲストは、ブティックホテル「HOTEL SHE,」シリーズをはじめ、「香林居」、産後ケアリゾート「HOTEL CAFUNE」などさまざまなホテルを展開する株式会社水星CEO/ホテルプロデューサーの龍崎翔子さんです。
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磯山 さやか
1983年茨城県生まれ。2000年グラビアアイドルとしてデビュー。現在、バラエティやラジオ、ドラマ、映画などマルチに活躍。ニッポン放送「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」、フジテレビONE「プロ野球ニュース」などのレギュラーを持つ。6年ぶり最新写真集「and more」(講談社)が好評発売中。
1983年茨城県生まれ。2000年グラビアアイドルとしてデビュー。現在、バラエティやラジオ、ドラマ、映画などマルチに活躍。ニッポン放送「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」、フジテレビONE「プロ野球ニュース」などのレギュラーを持つ。6年ぶり最新写真集「and more」(講談社)が好評発売中。
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龍崎 翔子
株式会社水星 代表取締役CEO / ホテルプロデューサー。1996年東京生まれ京都育ち。東京大学経済学部卒業。2015年に株式会社水星(旧社名:L&G GLOBAL BUSINESS, Inc.)を設立後、2016年に「HOTEL SHE, KYOTO」、2017年に「HOTEL SHE, OSAKA」、2021年に「香林居」、2022年5月に産後ケアリゾート「HOTEL CAFUNE」を開業。そのほか、ホテルの自社予約SaaS「CHILLNN」の開発・運営や、観光事業者や自治体のためのコンサルティングも行う。
株式会社水星 代表取締役CEO / ホテルプロデューサー。1996年東京生まれ京都育ち。東京大学経済学部卒業。2015年に株式会社水星(旧社名:L&G GLOBAL BUSINESS, Inc.)を設立後、2016年に「HOTEL SHE, KYOTO」、2017年に「HOTEL SHE, OSAKA」、2021年に「香林居」、2022年5月に産後ケアリゾート「HOTEL CAFUNE」を開業。そのほか、ホテルの自社予約SaaS「CHILLNN」の開発・運営や、観光事業者や自治体のためのコンサルティングも行う。
ゴールだけでなく、夢に向かって努力する自分を強くイメージする
―収録おつかれさまでした! 磯山さんは龍崎さんのお話にすごく共感されていましたね。
磯山さん:もうすべて共感。まさに芸能界でもこういう考え方の人が成功するんだなって。どんな業界にいても、龍崎さんのような「夢だけでなく、それに向かって努力している自分を強くイメージする」っていうマインドがすごく大切だと思いました。龍崎さんのお話で言ったら、ホテル経営者になるためにまずは猛勉強して、東大に入って、初めてのペンション経営を開始して……という夢までの過程にあるステップアップの部分ですね。よく、夢を叶えた後の自分だけを想像して漠然と頑張っちゃうみたいなことってありますよね。夢までの道筋をもっと具体的に想像すれば、解像度が上がってより現実的な目標になる。私も実践していきたいと思います。
龍崎さん:ありがとうございます。それこそ磯山さんのいる芸能界は、そういった考え方がよりシビアに反映されるのかなと思うので、磯山さんからお話を伺うと、すごく学びがあります。
磯山さん:芸能界を含めどの業界でも、すでにいるキャラクターと同じようなことをやっても、あんまり売れないことが多いんですよね。その点、龍崎さんは想像力を働かせて、他にはない独自のホテルを作っているからこそ、注目されているんだなって思いました。
赤字や損失が許容範囲内なら、挑戦代や勉強代だと思ってリスクを取れる
―龍崎さんがホテルプロデューサーを志したきっかけはなんだったのでしょうか?
龍崎さん:幼い頃に父の仕事の都合でアメリカに行き、車で1ヶ月間横断旅行していた時、長旅の中で唯一の楽しみが毎日宿泊するホテルだったんです。けれどどこに泊まっても画一的なホテルしかなくて、子供心にがっかりしたことを覚えています。それをきっかけに自分がホテル経営者になって泊まってみたくなるような素敵なホテルを作ろうと思いました。夢に向かってひたすら走り続け、念願叶って大学2年生の時に初めての北海道・富良野でペンション経営をスタート。資金も人員も限られている上、大学に行きながら運営していたので本当に忙しかったですが、充実した毎日でした。
―ホテルの客室にレコードプレイヤーを設置したり、ロビーにアイスクリームパーラーを併設したりと、ユニークなホテルを生み出す龍崎さんですが、どこからアイデアの着想を得ていますか?
龍崎さん:私にとってアイデアは、日常がちょっと非日常に差し掛かった瞬間にたまたま舞い込んでくることが多いです。いつもの通学路や通勤路の往復ではなくて、旅先や記念日、人の家に遊びに行くだとか、そういう時に自分の視野の外の出会いが生まれると思うんです。だから、意識的に自分に刺激を与える環境や機会を作ることを心がけています。
例えば、「HOTEL SHE, OSAKA」にレコードプレイヤーを置いたのは、パートナーがクリスマスプレゼントにレコードプレイヤーをくれたことがきっかけです。レコードに針を落とすこと、レコードショップでディグる(レコードを探す)こと……知識として漠然と知っていたことがリアルな体験を伴って自分自身の感覚に落とし込まれていきました。その体験がすごく面白く感じて、ホテルという空間で、その感覚を再現できたらと思ったんです。
磯山さん:すごいなあ。私も今でこそ意識して自分に刺激を与えようとしていますが、10代20代の頃は怖がりだから新しいことを始めたり、新しい環境に飛び込んだりすることがなかなかできなくて。むしろ環境を変えずに現状を守ることを意識していました。今振り返ると、若いからこそできた体験もあったはずだから、怖がらずに動いておけば良かったなと思います。龍崎さんはレコードをホテルの目玉のサービスの一つにしようと思った時、受け入れられなかったらどうしようって怖くなりませんでしたか?
龍崎さん:スベったらどうしよう……ってすごく心配していました。でも、大きいプロジェクトって、10%くらいは誤差でうまくいかないことを見込んでおいた方が良いなと思っています。私の両親が自宅のリノベーションをした時に、予算を少しオーバーしたことを母が嘆いていたんです。すると父が「リノベーションは大きな投資なんだから、少しくらい誤差があっても仕方ないよ」と言っていて、すごく腑に落ちたんですよね。大きな投資は怖いしリスクもあるけど、投資のすべてが十分に活用できるとは限らないという前提から始めても良いんだと思うようになりました。
―失敗のバッファまで最初から考えておけると、精神的に余裕が生まれて行動しやすくなりそうです。
龍崎さん:そうですね。すべて一般化できるわけではないですが、自分が今直面しているリスクがどれくらいなのかを適切に評価することがポイントだと思います。リスクを計算して「これくらいの赤字や損失は何年か働いたら返せるな」って思うことができれば、リスクも挑戦代や勉強代だと思って始められる。でも、どう頑張っても賄えない赤字がリスクとして算出されるのであればやめたほうが良いですよね。正しくリスクを評価する、その評価に対してリスクを自分がどこまで負えるかを判断するっていうことが大事だと思います。でも、私は自分が始めた会社にずっといるので転職もしたことがないし、環境を大きく変えることには慣れていないんです。ある意味、常に変わらない環境が、拠点となる場所「ベースキャンプ」のような、どんな自分でも受け入れてくれる精神的な拠りどころになっています。だからこそ、安心して挑戦できるし失敗しに行けるのかなと思います。
相手の知名度に関わらず、対等な気持ちでクリエイションする
―ベースキャンプがあることや、まわりに応援してくれる人がいることが、龍崎さんにとって挑戦の後押しになっていると感じますか?
龍崎さん:そうですね。すごくありがたいことだなと思っています。人生って自分の最大の資源であり資産じゃないですか。会社のスタッフも、プロジェクトに伴走してくれる方々も、貴重な人生の一部を、私と一緒に過ごすことを選んでくださっているわけで。それこそが私に対する最大の応援であり、支持だと思っています。優秀な方々がご一緒してくださることで、自分自身の気持ちも引き締まるし、それに応えられる環境や時間を作っていかなきゃと強く思っています。
一方で、会社の規模が大きくなるにつれ、自分が把握しきれていない、みんなが自走してくれているから成り立つ部分がどんどん出てきていて。その状況で組織を拡大していくことを是とできる器が自分にはまだ全然足りてないことは課題に感じています。自分自身の業務能力をもっと上げていかないといけないし、みんなが120%の力を出せる環境を作らなければいけないと思っています。
―龍崎さんのプロデュースするホテルでは、若手クリエイターの方とのコラボも多いですが、若手の活動を応援したいという思いがあるのでしょうか?
龍崎さん:それもありますが、世の中的にはすごく知られてるわけじゃないけど、素晴らしいクリエイションを生み出す方々とコラボして、一緒に良いものを作っていくのが理想だなって思っていて。応援する、フックアップするみたいな態度ではなく、対等な気持ちで共に良いクリエイションをしていくことがお互いに対する最大のリスペクトになれば良いなと思います。
磯山さん:龍崎さん率いる水星のエッセンスとクリエイターのエッセンスが合わさって、そこから良い予定不調和が生まれたら、龍崎さん的には「やったな!」って感じですか?
龍崎さん:それはめちゃくちゃ最高ですね。そうなったら超うれしいです。
「楽しい」「うれしい」だけの世界は幸せだけど、生きていることへのありがたみが薄れていきそうで怖い
―ホテルというものを一つのメディアとして、龍崎さんは世の中にどのようなインパクトを与えていきたいですか?
龍崎さん:私たちは新しい選択肢を作っている会社だと思っています。なので、これまで当たり前だとされていたことに対して、「こういう選択肢もあるじゃん」ってサラッと提案できる存在でいたいです。例えば、番組の中でもお話ししましたが、観光業だけにとどまらず、「演劇×ホテル」とか、「産後ケア×ホテル」といった企画も実現してきました。そういった異なるジャンルと掛け合わせたホテルを私たちは「ライフデザインホテル」と呼んでいるのですが、それが「面白いね」で終わるのではなく、社会のインフラとして世の中に根付かせていきたいと思っています。
―新しいことに挑戦しようと思ったり、実際に挑戦してもがいたりするなかで、「もう頑張れない」と感じてしまう人も少なくないと思います。そういった方々に向けてメッセージをお願いします。
龍崎さん:私は、人生って限られた時間でどれだけ楽しい思い出を作れるかだと思っていて。叶えたい夢に向かって苦しみながら戦うことにもすごく価値や意義があると思うのですが、それが日々の生活の楽しさを毀損するレベルなのであれば、その夢の本質から見直してもいいかもしれないですよね。一旦距離を置いて自分が楽しいと思えることや気持ちが充実するようなことをやって、英気がみなぎってからまた挑戦してもいいと思うし、精神的に追い詰められてまですることもそんなにないのかなって無責任ながら思います。だらけていいとか易きに流れて楽しいことしたらいいじゃんって話ではなくて、頑張りすぎて苦しくなっちゃっている人は、自分への期待をもうちょっと下げて、自分を一瞬許してあげてもいいんじゃないかなって思います。
磯山さん:素晴らしい考え方だと思います。
龍崎さん:でも、辛いことや苦しいことがないと、楽しいことも楽しくないし、うれしいこともうれしくないと思うんです。「楽しい」「うれしい」だけの世界って、もちろん幸せだけど、ありがたみが薄れていきそうで怖い。人生山あり谷ありだからこそ生きている実感があるし、ハイライトが輝くと思います。大変なこともメタ的に捉えて「私、今生きてるな!」って実感を得ながら、「苦しい」「悲しい」みたいな感情も肯定していきたいです。
誰かの「かなえたい」を応援したい。
がんばる皆さんの想いに寄り添うサポート活動、
それがO-EN HOUSE PROJECTです。
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