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描いた軌跡を残すことで発生した、特別な仕事への挑戦権。イラストレーター・驟々みそばたさんの「運」の源泉

描いた軌跡を残すことで発生した、特別な仕事への挑戦権。イラストレーター・驟々みそばたさんの「運」の源泉

挑戦し、勝ち抜き、次のステージへの挑戦権を得る。それを繰り返し、不動産業界日本一を目指すオープンハウスグループでは「挑戦権は、自然発生しない」というコンセプトを掲げて新卒採用を行っています。

今回はそのコンセプト動画にイラストを描き下ろしていただいた、イラストレーターの驟々(しゅうじゅう)みそばたさんにインタビュー。YOASOBIやAdoなど著名なアーティストのMVも手掛けてきた注目のクリエイターに、創作におけるこだわりや今後の挑戦について聞きました。

  • 驟々 みそばた

    イラストレーター。「部屋と女の子」をモチーフとした作品がSNSで注目され、YOASOBI『好きだ』、Ado『私は最強』(日本レコード大賞受賞記念スペシャルMV)、asmi『PAKU』などをはじめ、数多くのアーティストのMVやCDジャケット、企業広告などを手掛ける。

    イラストレーター。「部屋と女の子」をモチーフとした作品がSNSで注目され、YOASOBI『好きだ』、Ado『私は最強』(日本レコード大賞受賞記念スペシャルMV)、asmi『PAKU』などをはじめ、数多くのアーティストのMVやCDジャケット、企業広告などを手掛ける。

私は本当に凡人ですけど、「運の天才」なんだと思います

―みそばたさんがイラストレーターを志したきっかけを教えてください。

物心ついた時から絵が趣味なんです。母が絵が上手だったのもあって、絵を描くのは当たり前のことでした。最初は落描きのような感じで、どこかに習いに行ったりするわけでもなく、好きなものをひたすら描いていました。ただ、両親共に医者で学歴を重視する家庭だったので、芸術系の職業に就くことはあまり発想になく、なんとなく適当な大学に入学したんです。そうしたら、やる気が出ずにうつ病になって、2018年に休学することになりました。その時に、絵を仕事にしてみたいと思うようになったんです。

―絵を仕事にしたいと伝えた時のご両親の反応は?

「社会を舐めるんじゃない」と言われて呆れられました。もしかしたら、私がそこから美大に入って本格的に勉強したい、ということだったら背中を押してくれたかもしれないですけど、私自身そこまでの強い志もなくて、なよなよしていたんです。それであまり賛成はしてくれませんでした。でも最終的には母は「“親だから”っていう一点のみで応援する」と言ってくれて。親がそういう反応だったからこそ、私もプライドがあったので「目に物を見せてやる」と奮起しました。父も「どんなことでも5年間続ければ仕事になる」と言ってくれたので、ひとまずそれを信じてやってみようかなと思って。

―イラストレーターとして活動を始めておよそ3年でYOASOBIやAdoなど、人気アーティストのMVに参加することになりましたが、どのような経緯だったのでしょう?

正直なところ、私は「運」が大きいと思っています。たとえばYOASOBIさんの時は、映像監督の関和亮さんが選んでくださったのですが、なぜ私だったのか聞いたら「楽曲のイメージと合っていたから」ということでした。Adoさんの時は、Adoさん本人が選んでくださったそうですが、理由は聞けていなくて。だから、調子にのるとかじゃなくて、ずっとびっくりしているというか。世の中にたくさんイラストレーターがいる中で、自分がどれくらいの立ち位置にいるかは冷静に見ることができているつもりなので、それ以上のチャンスがいただけたことは「運」としか言いようがないです。私は本当に凡人ですけど、「運の天才」なんだと思います。

―「運」というと、チャンスが「自然発生」してきたようにも受け取れますが、実際には努力もされてきたのではないかと思います。仕事が入ってくるようになるまでに、どんなことを意識されてきたんですか。

努力というよりは、ただ自分の好きなものをひたすら描き続けていただけなんです。「楽しいことしかしない」と決めていますし、ありがたいことに、今のところ全てのお仕事に楽しく取り組めています。でも今になって考えてみると、とにかく描いたものをSNSに残しておいたことは重要だったのかもしれません。自分の変遷を記録しておいたから、いろんな人に見つけてもらえて、挑戦するチャンスをいただけたんだと思います。

自分では気付かなかった「みそばたらしさ」が、エゴサーチから見えてくることもある

―順風満帆に見えますが、イラストレーターになってからの6年でスランプはありましたか?

壁にぶつかってしまうようなことはあまりなかったと思います。できないと思ったことがあっても、苦手な部分をどうにかしようとするんじゃなくて、まずは自分の持っているスキルでできる方法を考えるようにしています。すぐに描けないものでも、仕組みを調べて頭で納得してからだと描けることもあります。

ただ、うつ病持ちなのもあって、どうしても意欲が湧かなくて「あ、もうダメだ」となると1ヶ月くらいずっと寝ている時があります。そういう時は無理せず休む。でも、頭の中に冷静な自分もいて、締め切りやどれくらいの工数がかかるかを考えて、「もうやらないと間に合わない」っていうタイミングになるとわーっと描き始めます。

―アイデアやインスピレーションを得るために意識していることはありますか?

他のクリエイターさんの作品を参考に見ることはないです。絵を見るのはもちろん好きなんですけど、自分の作品とは分けて考えています。絵以外では、建築物やインテリアに関心があります。芸術性の高い建築とかではなくて、変わった形の建物とか、ごちゃごちゃした部屋が好きで、そういうものは気づいたら見ていますね。それもあって部屋をモチーフに描くことが多いです。あと、以前は夢の中に出てきたものを毎日描いていたことがあります。わりと面白い夢を見ることが多いので、それがアイデアの種になっていました。

―イラストを描き続けるモチベーションや原動力はなんですか?

楽しく描いてきただけなのですが……でも、強いて言えば適度な重圧、具体的にはお金と期待がモチベーションになっています。「これだけお金をもらうんだから、これくらいのクオリティのものは出さないといけない」というふうに思ったり、「みそばたさんだから頼んだ」と期待していただいたりすると原動力になります。楽曲に合わせてイラストを描く場合は、その曲を聴いてテンションが上がって「この曲に合ったいいものを作るぞ!」っていう気持ちになることも多いです。

―作品を見た方々からの感想やSNSでの反応などはチェックしていますか?

めちゃめちゃ見ますね。私の場合は、企業の広告やアーティストさんの作品を通してイラストを見ていただくことが多いのですが、作品が公開されたらエゴサーチは必ずします。「こういうところがかわいかった」「こういう感じが好き」っていう感想を見ると、「あ、私の絵ってこういう印象があるんだ」と気づくこともあります。そこから「みそばたらしさ」が見えてくるので、評価していただいた部分を伸ばすのか、あえて外していくのかなど、今後の創作について考える材料になっています。

何かを「好き」と言うことすら難しいこの時代に、「好き」に近づいていく方法

―今回オープンハウスグループの採用プロモーション動画のために描いていただいた作品についても聞かせてください。

先ほどお話ししたように、建築や部屋が好きなので、不動産会社さんから声をかけていただいて嬉しかったです!今回のアニメーションでは女子高生3人のやりとりを描いたのですが、日常を切り取った、身近なイメージを表現したいと思いました。そこで、ちょうど現在就活を控えている、今回のターゲット層世代の妹に「高校時代の部活帰りとかどんな感じだった?」と、聞いてみたんです。そしたら「大会の帰りにアイスを食べてたかな」みたいな話を教えてもらって。そういうリアルな要素を組み込んで、できるだけ素朴な雰囲気を意識しました。

採用コンセプト動画 ラフイメージ(ご本人提供)
採用コンセプト動画 動きイメージ詳細(ご本人提供)

―みそばたさんがこれから挑戦したいことはどんなことですか?

イラストに限らず、楽曲制作とか新しいことも始めたいですね。クリエイティブに関わることにはいろいろ手をつけてみて、苦手だとわかったらできる人と一緒にやってもいいなと思っています。

―最後に、新しいことに挑戦しようとしている人たちにメッセージをお願いします。

何かやろうって思えるだけの力があるんだったら、もうやれているも同然ですよ。私は、興味があることはだいたいやってきているのですが、それは諦めが早いからできるんだと思うんです。やってダメだったら諦めて、またできる時にやればいい。今の時代って、何かを「好き」って言うことすら難しいじゃないですか。好きならこれは知っていないといけないとか、これだけお金をかけなければいけないとか、何かを宣言するのにものすごく重圧がある。だから、何か好きなことを「始める」って思うとハードルが高いから、やんわり近づいていけばいいんじゃないかなって思います。

【みそばたさんにイラストを描き下ろしていただいた採用コンセプト動画はこちら】

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